top of page

長弓寺 特別拝観と精進料理教室を開催しました!


 奈良時代に創建された真言律宗の古刹・長弓寺(奈良県生駒市)の「特別拝観と精進料理教室」を2022年10月15日(土)に開催しました。秋晴れの青空の下で、美しい本堂の拝観とおいしいお料理を楽しんでいただく時間となりました。


長弓寺境内の石仏


長弓寺は聖武天皇の勅願により行基菩薩が開いたとされる由緒あるお寺で、現在の本堂は鎌倉時代後期の弘安2年(1279年)に建立されました。檜皮葺の屋根が美しく、生駒市唯一の国宝建築として地元でも愛されています。


優美な姿の長弓寺本堂


この日はその本堂前に集合。塔頭・円生院の池尾宥亮住職のご案内で、本堂を特別拝観しました。まずは全員で堂内に座り、池尾さんの読経の声を聞きながら参拝。堂内はあえて照明設備を設置しておらず、自然光の中で見る仏様たちは厳かな表情です。池尾さんは「自然光の中では、365日、時間によっても仏様の表情が変わる。私たちもそれを味わいながら日々お参りしています」と話します。


精進料理についてスクリーンを使って解説する池尾宥亮さん


その後、円生院へ。池尾さんによる精進料理のお話を聞きました。池尾さんは「うちの総料理長は、102歳になる僕のおばあちゃんなんです」と紹介し、参加者からは驚きの声が上がります。祖母直伝の味を多くの人に味わってもらおうと、日々研究を重ねているそうです。


まずは精進料理の考え方を紹介。「五味五法五色」と言われ、味付けは「五味(苦味、酸味、甘味、辛味、塩け)」、調理法は「五法(生、煮る、焼く、揚げる、蒸す)、色合いは「五色(青、黄、赤、白、黒)」で仕上げるのが基本とされます。池尾さんは、ここに「淡味」という味がプラスされると言います。「素材本来の持ち味を引き出してあげることです。昨今の料理は味を足していくと言われますが、精進料理は引き出すことが大事なのです」


じっくりと取った昆布だしが料理の基本だそう


続いて、お料理の基本となる「精進だし」の説明です。参加者に小皿が配られ、まずは水、そして昆布だしを続けて味わってもらいます。「おいしい」と声が上がります。「昆布だしが基本。ここをケチると味が調わないんです」と池尾さん。


小皿でだしを試飲しました


続けて、昆布だしに4種類のものを加えただしを試飲。「さて、何が足されたでしょうか」とのクイズに、「干しシイタケ」という声がすぐに上がります。「大正解。あとの三つは?」と池尾さんが訪ねますが、なかなか答えは出ません。次回以降にご参加の方もおられるかもしれないので、ここでは明かさずにおくことにします。「味を探求するのが精進料理の醍醐味です」と池尾さんは笑顔を見せます。


榧の実をミキサーにかけ、布袋でこします


次は、境内で採れた榧(かや)の実を使った「榧豆腐」の実演です。ミキサーで榧の実と水を混ぜ合わせ、布袋でこしてから吉野葛を混ぜて煮ます。「最初は強火。少し固まり始めたらすぐ弱火にして、温度を下げながらよく混ぜます」。しっかり混ぜないとダマになってしまいますが、すぐに焦げてしまうので慎重な作業になります。参加者も実際にしゃもじを使ってかき混ぜ、粘り具合の手応えを確かめました。仕上がったらパレットに流し込んで粗熱を取り、食べる前に冷蔵庫で冷やして完成です。参加者には榧の実と吉野葛がプレゼントされました。


火加減に注意しながら混ぜ合わせます


いよいよお待ちかねのお食事です。食前には、食べ物をいただくことへの感謝や心構えを述べた「五観の偈」が紹介され、全員でそれを唱えてから「いただきます」。榧豆腐はもちろん、精進だしを使った煮物やお吸い物、さらにはあんかけや天ぷら、栗ご飯など、ボリュームもたっぷりのお昼ご飯となりました。食後には池尾さん手作りの甘味とお薄も楽しみました。


目にも舌にもうれしい円生院の精進料理



池尾さんお手製の甘味


帰り際には、お土産にハスの種が渡されました。境内のハスから採れたもので、上手に育てると自宅でも花を咲かせることができるそう。参加者からは育て方に関して熱心に質問が出ていました。


境内で採れたハスの種をプレゼント


心にも体にもおいしい時間になりました。池尾さん、そして参加者の皆様、本当にありがとうございました!


長弓寺円生院のHPはこちら

閲覧数:138回0件のコメント

Comments


bottom of page